今日は送り盆ですね
今、盆棚をしつらえる家は珍しくなりました
伺った家の盆棚が見事だったので
写真を撮らせてもらいました
作り方の約束事を覚えている人が
年々少なくなっています
この習慣がいつまで残るでしょうか
煩わしくなってみんなやらなくなってきましたが
きちんと残している家を
羨ましく思う気持ちもどこかにあります
その羨ましさは
その家の人が伝えられた習俗を大事にし
時間と手間と思いを込めて
丁寧に普段の生活を送っている事を感じるからです
今日は送り盆ですね
今、盆棚をしつらえる家は珍しくなりました
伺った家の盆棚が見事だったので
写真を撮らせてもらいました
作り方の約束事を覚えている人が
年々少なくなっています
この習慣がいつまで残るでしょうか
煩わしくなってみんなやらなくなってきましたが
きちんと残している家を
羨ましく思う気持ちもどこかにあります
その羨ましさは
その家の人が伝えられた習俗を大事にし
時間と手間と思いを込めて
丁寧に普段の生活を送っている事を感じるからです
私どもが住んでいる前橋は県庁所在地で
中核市としての規模を持ちますが
周辺は農業地帯が広がり
農産物が豊かです。
農産物の直売所も多く鮮度の良い野菜や果物が
安く手に入ります
そのうえ親戚や仕事の関係上
しょっちゅう貰い物があるので
夏場は胡瓜や茄子やトマト、インゲンなど
どうやって大量消費するかに頭を悩ませます
昔に比べてトマトもプレミアム感が強く
値段も高いものが増えてきたので買いにくくなりましたが
大量にもらうことがあると真っ赤になるまで放置して
トマトソースにします
自宅用なので湯向きもせずなるべく細かめのざく切りにして
ひたすらそれだけを鍋で煮ていきます
時間をかけて煮詰めたトマトソースは
そのままパスタソースにし、
次は県内産の良質な豚肉を使って
豚肉のトマト煮込みにし
インゲンや玉ねぎ人参等冷蔵庫にある
使えそうな野菜を全部刻んで
ミネストローネにし
最後はカレーになるというのがパターンです
農家の中にはいろいろな新しい品種にチャレンジする人もいて
直売所で物色しているとスーパーには並ばない
珍しい野菜も見かけます
コロナ下となってからずっと
多くの取引先から次々と値上げの通知が来ています
ロシアのウクライナ侵攻以後拍車がかかり
再値上げ、再再値上げ、という状況です
金平の話で母の子供の頃は砂糖と油は貴重品だったという事が
理解できましたが、この値上げの内容を見ていると
昔の話では済まなくなりそうで気が重くなります
母の実家は戦後の農地解放でかなりの田畑を失いましたが
戦前は小作をかかえた地主で豊かな農家だったと思います
多くの土地を失っても専業農家であったため
母は戦後の飢えを体験せずに成長しました
何かの話の中で「そういえば子供のころは”ねえや”がいた」
とつぶやいた母にびっくりしたのを覚えています
私から見れば”ねえや“のいる生活と聞いてイメージするのは
戦前の御大家のお嬢様生活です
もちろん群馬の田舎の農家ですから
ドラマに出てくるようなお嬢様生活ではないでしょう
母の実家と“ねえや”のいる生活は
かけ離れすぎていてイメージがわきませんが
家庭内に他人を雇い入れるだけの余裕があったわけです
その母からしても砂糖と油は貴重品でした
値上げが続いていると言っても
まだ普通に油や砂糖を買えます
ですが先の見えない世界情勢を考えると
今の自分の世界と戦時中の世界は
決して隔絶したものではないのだと感じます
群馬県・前橋市は優良な農産物が沢山あります
前橋市の平野部にある下大島地区は
200年以上続く美味しい梨の産地です
今、収穫・販売の真っ盛りで
各生産者が各々持っている直売所がオープンして
お気に入りの直売所に梨を買いに行く人が
後を絶ちません
口に入れて噛みしめた瞬間に
口中に広がる果汁の甘みと清涼感は
この時期ならではです
周辺に広がる梨の産地は
ここ下大島の梨から伝播したそうです
下大島の梨は生産者が自分の直売所で
販売するものがほとんどです
最近になって近隣のスーパーの直売コーナーや
JA等の直売店に並ぶようになりましたが
通常の流通に乗っているものは見たことがありません
生産者の直売所に買いに行くと品種ごとに味見をさせてくれたり
規格外品をおまけにもらったりと嬉しいことが多いです
自宅用に買うのはもちろんですが
梨の時期になってから夏の御挨拶として箱で送ったりします
生まれも育ちも前橋の私は
下大島の梨が一番美味しいと思っています
今販売している朝採りトウモロコシは明日で終了します
今朝入ってきた物が
全体に貧弱で実の入りの悪いものが多く
色実も成熟していない物が目立ちます
問い合わせると
この先良いものが入荷するかどうかはわからない
とのことなので今期はこれで終了とします
出だしが良かったので残念です
母の実家で出されるうどんは
途中から乾麺に変わっていきましたが
もともとは自家製粉の地粉だったと思います
腰などは無くいたって素朴なうどんでしたが
小麦の風味が感じられて
それはそれで美味しかったと記憶しています
県内のうどんを売りにしているお店では
うどんに金平がついてくることがよくあるので
「なんで金平なの」と母に聞いたことがあります
「油物が入るとうどんが美味しいから」と返事が返ってきました
金平=油物という認識が私には無かったのですが
昔の砂糖や油が貴重だった頃は
その両方を使う金平はハレの日の御馳走だったと母は言います
そういえば来客時や人寄せの時には
必ず金平が並んでいました
おもてなし料理だったのですね
群馬県人はうどん好きです。
二毛作で冬季の小麦の栽培が一般的なので
私が子供のころ母の実家へ泊りに行くと
夕飯は決まって地粉を使ったうどんでした
よく言われる「おっ切り込み」は
普段の忙しいときのお助け料理だそうで
急いで打ったうどんを切ってすぐに
打ち粉もろとも野菜と一緒に鍋に放り込んで煮ます
ほうとうと同じでとろみがあります
でも私たちがお客に行った時に出てくるのは
茹で上げて水にさらしたうどんと温かいつけ汁
他に「こ」と呼ばれる沢山のおかずです
つけ汁は出汁と醤油ベースの汁に
油揚げやネギ程度が入っています
夏場は茗荷になっていたりするので
匂いの強い野菜が苦手だった私は嫌と言えず
我慢しながら食べていました
汁のお替りをするタイミングで「汁の実はいれないで」
というと不思議そうな顔をされました
うどんに付けるおかずを「こ」と呼ぶという事は
ずいぶん後になってから知りましたが
この食べ方は昔から慣れ親しんだパターンです
薬味も「こ」の一部ですが他に定番の様に
茹でた青菜や金平がありました。
母の話ですと大根と人参の千切りを湯がいたものも
定番だったらしいですが私の記憶にはありません
他にはその時々で色々並びました
子供のころは混ぜて食べるのがあまり好きでなく
うどんはうどんだけで食べていましたが
今では2~4種類載せて一緒に食べます
うどんだけでは炭水化物に偏ってしまいますから
麺類の食べ方としては
バランスの取れた良い食べ方だと思います
明日7月29日から
直営店舗での朝採りトウモロコシの販売を始めます
8月中旬までの販売予定ですがお天気次第です
店舗によっては
開店時間に間に合わないこともあるかもしれません
そこはご容赦ください
5月の話です。
たむらや二代目清三郎の実家
小池家の母屋が新林公園に移築されていることは
以前から知っていたのですが
三代目である現会長が行ってみたいと言っていたので
藤沢市まで行ってきました
移築先スペースの都合で
建物の端の部分を切り詰めて設置したという事で
公園の管理の方も残念でしたとおっしゃっていましたが
黒光りする板の間や帯戸はいかにも旧家然としています
表座敷の障子の桟の細かさや梁の太さは
今では作ろうとしてもできないでしょうね
多くの人が出入りしていた当時は
建具もみな磨かれてつやつやしていたことでしょう
会長の話によると母屋のほかに敷地内に複数の別棟が並び
泊まりに行ったときに寝起きしたのは別の建物だったと言います
会長が子供の時や結婚の報告に行ったときの記憶は
もっと大きく広いイメージだったと思います
切り詰められた母屋だけを見ても
思いは複雑だったようです。
今年6月中の雹や猛暑、雨不足で
今期の野菜の収穫があやぶまれていましたが
その後、猛暑も和らぎ梅雨明けしてからの雨に恵まれ
何とか必要な収量が確保できそうです。
現在たむらやは胡瓜と茄子の収穫の真っ最中です。
その日に収穫した胡瓜・茄子はその日のうちに塩漬けします。
また合間を縫って 奈良漬け用の白瓜も搬入しており
これもすぐに処理されます。
暑さは一時より和らいだとはいえ
生産者は炎天下での作業が続いています
地味できつい仕事です。
何事もなくこの収穫期を乗り越えてくださることを祈っています
まあベテランばかりなので大きなお世話かもしれませんが...。