たむらや前橋南部店には
狭いながらも宴会場があるので
各種の御集りに対して
宴会料理の用意があります
四季に応じた献立があるのですが
ここのところ暦の上での季節感と
実際の気候が大きくズレてきていて
献立の変更を考えざるを得ない状況です
特に小鉢や吸い物などは季節感を出すことが多いので
感覚がかけ離れると間抜けな印象になってしまいます
この状況はもう数年続いている気がします
最初のうちはちょっと季節感ズレているかしら?
と思うくらいでしたが
コロナの影響で宴会の予約がほとんどなかった時期をはさみ
去年あたりから四月の献立に違和感が強くなり
具材の変更をするようになりました
春や秋の期間がやけに短くなってきたなあという感覚は
年毎に強くなっています
春は桜の開花が全国的に注目されるので
入学シーズンと重なって春だなあと実感しますが
初夏を感じる間もなく真夏になるようで
味気ない思いをしています
そして夏がいつまでも続き
木々が一気に色づき始めたなと思うと
綺麗な紅葉になるより先に葉が枯れ始めて落ちていくような
残念な年が続いています
もとより私が子供の頃に教えられた生活の中の季節感は
私の子供には通じません
ましてその下の年代では様々な事が変わってしまって
自然の中の季節はおろか食生活の季節感にも
頓着することは無いのだろうなあと思います
平安時代の気候は昭和の時代より暑かったらしいと
何十年も前ですが何かで読んだことがあります
なので家というものは風通しの良い造になっていて
夏場平安の貴族の女性は
自宅ではスケスケの衣一枚で過ごしていたとか・・
気候も社会のありようも
変化していくのが常だとわかっているので
慣れていくしかないのですが
今までささやかな楽しみとしていたものが無くなっていくことが
寂しいのです