時沢大根

2023年07月05日

正直に言いますが

私は時沢大根というのは時沢という地域で作った物が

時沢大根なのだと思っていました。

この地域が大根作りに適していて

良い大根が穫れるという事だと思っていたのです



でも違いました

ちゃんと時沢大根の種を採って残している人がいました

今や絶滅寸前の状態らしいですが

残そうと奮闘している人がいます


たむらやが以前作っていた漬菜饅頭というのがありました。

これはたむらやのみそ漬に使う大根の

切り落とした葉っぱの部分を塩漬けにして熟成させ

塩抜きした後 細かく刻んで挽肉を入れて炒め

それを具にして作ったお饅頭です


諸処の条件で製造中止になりましたが

美味しかったのです。

今は機械もないので自社製造が出来ませんが

作ってくれるところがあれば中の具のレシピはあります

出来ることなら時沢大根を使って再販売できないかと考え

社長が情報収集をしていました

その過程で時沢大根の現状がわかってきました


残そうと取り組んでいるグループのメンバーは数人

実質作っているのは2~3人のようです

メンバーの年齢等はわかりませんが

母の実家の従兄の話では

大根は収穫の際が大変で

機械化されていればまだしも

年を取ってから手作業で収穫するのはきついと言います


たむらやで使う大根は機械で抜きますが

それでもその後の作業は重労働です


小規模農家で手作業での収穫の大変さは容易に想像がつきます

もともと日本の農家は大半が小規模農家です

昔のような大家族というわけでもありません

二世代三世代家族があっても

就農しているのは若夫婦のみ

あるいはまだ動ける状態のその親世代ですが

高齢者のみという家のほうが圧倒的に多い現状です。


昔はどこの家庭も子だくさんで

中には10人を超えるうちもあったようですが

その子等が成人し家を出るまでは労働力であったわけです

全員が外へ出るころにはその家の惣領夫婦に子供ができ

ある程度成長しているタイミングで新たな戦力になっていたでしょう


今では家族の形態そのものが変化しているので

農業の法人化は自然な流れなのでしょうね

果たして時沢大根を使っての漬菜饅頭が実現するかどうか

今だ情報集めの段階のままです